今回登記引渡に来ることが出来ない売主の佐藤様(仮名)にお会いする為、群馬県行ってきた。司法書士の先生とともに佐藤様に面会して、先生に本人確認をしてもらい「登記原因証明情報」に署名捺印を頂く為だ。高齢になって老人ホームに入居されている人は、足腰が弱っている場合が多い。

頭はしっかりしているが、登記する場所(多くは、買主の住宅ローンを借りる銀行)まで来ることが出来ない人には、こちらから面会して本人確認を取らないと所有権の移転に支障が出てくる。これまでも何回か、本人確認に司法書士の先生と出かけた経験があるが、これからは、同じようなケースがもっと増えるように思う。これも高齢化社会が進んでいるため。

認知症でなく、能力的に不動産の売買が出来る人にはいろいろな形で寄り添ってあげたい。今回の佐藤様も高島平から離れたくなかったが、身内が住んでいる所に引き取られる形での移転。年を重ねると自分の思う通りには行かないのが常である。久し振りに佐藤様にお会いしてホッとした。高島平のご近所さんのこともお聞きして買主さんに伝えたいと思い、聞いてみたらしっかりした答えが返ってきて司法書士の先生にも安心して頂けた。

高島平で人生の半分近くを過ごして来た佐藤様は、今回売却することに少しは寂しさも感じているようにお見受けした。次にお住まいになられる買主様のお写真を手渡して、この買主様も高島平団地が好きで、一度出た高島平だけどお戻りになられる事をお伝えした。住宅は人と人の繋がりを作り、新しい生活の始まりを演出してくれる大切な場所。佐藤様にも買主様にもこの出会いを喜んでいただけたら最高である。そんな実需のお手伝いを重ねてゆきたいと心底思った。

渡部