高島平団地の中層棟で大規模修繕が行われている。中層棟の総戸数770戸の意見調整も大変だろうといつも思っている。まるで「対岸の火事」的にみているが、自分が住んでいるマンションだって何時かはやってくる問題だと思う。「修繕なのか、建て替えなのか」「生きるべきか、死ぬべきか」ハムレットの心境だ。
それぞれの言い分もわかる気がするが、未来永劫建て替えずに済むのかと言えば答えは「ノー」だと思っている。いずれは建て替えの方向に向かうのではないだろうか。しかしいつでも決は、建て替え反対が大勢を占めると思う。これからますます高齢者が増えて行くわけだから、もっともっと動けなくなるだろうと思っている。今でも動くのが大変だからと反対した人も多いのではないだろうか。
高島平団地中層棟は、土地の持ち分が多い。等価交換で建て替えをと思っていても、現在の資材高騰と人手不足では無理かもしれないが、土地持ち分は周辺のマンションに比べたらダントツに多い。建て替えがスムーズにいかない現実はあったとしても、将来建て替えが出来たら・・・と、やはりついつい夢を見てしまう。今の法律が建て替えに対して緩やかになってきたら100%の人が賛成しなくてもできる日が来るのかもしれない。
「できたら」「できれば」と、タラレバの世界であるが、モノには寿命がある。まして毎日使い住み続けていれば、維持管理をしっかりしていかないとその寿命もことのほか早く来てしまうと思う。長期修繕計画がいかに大切であるか、管理がうまくいっていないマンションを見ると心配になる。高島平団地は、しっかり管理をすることで資産価値を高めて、次なる建て替えに向けて話し合いが続くことを願っている。弊社のお客様が沢山暮らしている所であり、お客様の幸せな笑顔をいつでも見ていたいと思っている。
渡部